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メールマガジン バックナンバー 第11号(2004.10.26)

2004.10.26(第11号)

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1.新生銀行・八城政基会長と宋文洲の対談
2.宋文洲の面会メモから
3.「業績を伸ばす社長の“経営観”と“人材観”」
4.近日開催セミナーのご案内

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■1.新生銀行・八城政基会長と宋文洲の対談
宋 文洲

(宋)新聞で八城会長が中国の銀行の社外取締役に就任されたことを知り、びっくりしました。日中の政治関係がギクシャクしている今、嬉しい限りです。

(八城会長)はい。今は中国語を勉強しています。英語やフランス語の経験もあって、意外と早く発音と語順に慣れそうです。人と人の交流が盛んになれば国家間の関係も自然によくなります。

(宋)ところで中国の銀行はどうですか。

(八城会長)まだ深く入っていませんが、ペーパーを読んでいる限り、ガバナンスについてしっかりしたものを書いています。考え方においては、日、米、中の企業を比較してみると、日中よりも米中の方が近いことが分かります。米中は非常に現実的で、いいことはいい、悪いことは悪いとはっきりしています。

(宋)確かに日本では失敗や欠点の議論は少なく、美化が多い気がします。悪いことが起きたとき、改善の主体を決めるために、誰が悪いかを確定する必要があります。そのとき、必ず「彼にもよいところがあるから」と場違いの話をする人が居ます。

(八城会長)そう。とても情緒的で勝者と敗者を作るのを嫌がるのですね。100メートル徒競争も一緒にゴールインしないといけないほどです。差を付けたがらないですね。負ける人に合わせるのです。昔の村みたいにクローズされた環境内で終わる話ならいいのですが、今はグローバル競争時代です。負ける方にレベルを合わせると全員が負けてしまいます。

(宋)本当ですね。ところで八城会長は日本人としてなぜこのような考え方を持つようになったでしょうか。

(八城会長)私はアメリカ企業に長く居ました。全世界に展開しているため、役員は3割アメリカ人、7割はアメリカ以外の国の人達でした。宗教や文化の背景がいくら違っても一緒にビジネスすることができたのです。事業を成功させるには何がよいか、どんな方法が有効かを徹底的に考えるのです。本質を考えるのです。ところで日本では、経営を「道」のように捉える人が多いですね。普遍性に欠け、芸術と職人の世界に入っています。すぐ自分の特殊性を強調します。農耕民族などを言い訳にして小さくなっていきます。

(宋)全くです。確かによく日本の方に農耕民族などの話を聞かされます。考えてみれば私も農耕民族ですね(笑)。ところで全然違う人達が一緒に仕事をすると、相互理解も自然に進むでしょうね。

(八城会長)シティバンクに在籍していた時、同僚にインド人とパキスタン人が居ました。ご存じの通り、二人の国はとても関係が悪かったです。しかし、二人は仕事上、何の問題もありませんでした。私もびっくりしましたが、2、3日前に新聞を見ると、なんとそのパキスタンの同僚のShaukat Aziz氏がパキスタンの首相になりました。

(宋)ということは、彼がインドに対して極端に走ることはなく、現実的な対応をされるでしょうね。彼にとってのインド人は理解不能の人達ではないはずですね。

(八城会長)そういうことです。

(宋)しかし、今日のサラダは量が多いですね。

(八城会長)私はもともと野菜が苦手でしたが、最近2、3年急に野菜を好きになりました。

(宋)きっと体が求めていると思います。私は北海道に長く居ました。北海道で無農薬農業をやってみたいと思ったりします。

(八城会長)もうやっている人が結構いると思いますよ。かなり大規模でやっている知人が居ます。地熱を利用した温室で無農薬野菜を栽培しています。なかなか採算が取れないそうです。

(宋)やっぱり簡単ではないですね。

(八城会長)その彼のところに孫文が書いた王陽明の「知難行易」という書があります。普通、「行うこと」が難しいといいますが、「知ること」が難しいといっているのです。物事の本質を知ることはなかなか難しいということですね。何が問題かを考え抜いたらむしろ行うことの方が簡単だと思います。

(宋)お忙しい中、ご馳走していただき本当にありがとうございました。

(八城会長)いいえ。またお会いしましょう。

編集部注:この対談は10月上旬に行われたものです。

■2.宋文洲の面会メモから
宋 文洲

終身雇用は日本的ではない(Aさん)
戦後の日本経済はゼロからスタートし、50年間もずっと右肩上がりでした。このような環境下では、終身雇用はコストを下げる雇用形態として経済的だからこそ続けられてきた。終身雇用は長い期間にわたって日本企業が取ってきた雇用政策ではあったが、その政策自身が無条件に日本の国家、企業、個人に特別な意味を持ち、永遠にメリットをもたらし続ける訳ではない。戦前の日本が終身雇用ではなかったことからも終身雇用は日本固有の日本的なものではないことがわかる。条件次第の政策に過ぎないのであれば、終身雇用をどう捉えるかは条件次第になる。良いか悪いかの議論は不毛になる。

「滅私奉公」がもたらすもの(Bさん)
日本は社会主義的である。いろいろな国に行ったが、だいたい海岸線にヨットがあるのに、日本にはない。なぜならば日本の海岸線は全部国有だから。個人がビジネスに使えない。日本は歴史的にも社会主義的な国だった。歴史的に見れば江戸時代では「お家」のため、明治時代では「お国」のため、昭和時代では「天皇陛下」のためにと、日本人は長い間、個を殺して集団に奉仕してきた。戦後になっても日本人はこの束縛から解放できず「会社」のために尽くし個を無くしてきた。いわゆる「滅私奉公」だ。しかし、問題は個を殺した時に何が起きるかである。個を殺した場合、会社のためだと思えば製品の欠陥も隠蔽し嘘もつく。簡単に言えば組織犯罪である。これも終身雇用「効果」の一つである。


■3.「業績を伸ばす社長の“経営観”と“人材観”」
株式会社ワイキューブ代表取締役・安田 佳生氏

「ビジネスモデルはできている。あとは優秀な人さえいれば・・・」という悩みを相談されることがよくあります。しかしそのような「人材さえいれば成り立つモデル」は、言い換えれば「人材がいなければ永遠に成り立たない」のです。中小企業が「できる人材」を増やすためにやるべきこと、お教えいたします。

間違った人材観は、取り返しのつかない事態を招きます。

■4.近日開催セミナーのご案内

◇11月19日(金)東京セミナー
講演者:ソフトブレーン株式会社 取締役会長 宋 文洲
講演者:日本テレコム株式会社 取締役代表執行役社長 倉重英樹氏

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