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メールマガジン バックナンバー 第12号(2004.11.11)

2004.11.11(第12号)
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1.アサヒビール・福地茂雄会長と宋文洲の談話録(上)
2.ビー・スタイル三原邦彦社長寄稿:「会社を潰す3つの仕事(1)」
3.議論の広場
4.ソリューションの日本語は何ですか
5.特殊論が作りだす壮大なムダ

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■1.アサヒビール・福地茂雄会長と宋文洲の談話録(上)
宋 文洲
勝つ方法は環境で変わる

アサヒビールの広告や販売方法などはよくメディアやコンサルタントに成功パターンのように取り上げらるが、それはあくまでも当時の環境や条件に合ったやり方の一つで、いつでもどこでも通用するものではない。下手するともっと良い方法があったかもしれない。勝つ方法は常に経営環境によって変わる。他社や過去の方法を鵜呑みしてはならない。

良い物とは

誰でも「品質第一」という。当たり前のことだ。しかし、当たり前のことは意外と実行されない。昔、当社の2つの工場で生産されたビールの味が違っていた。工場長に聞いてみたらそれぞれ自分の工場で作られたビールこそ最高のビールと言い張っていた。各自が自分の腕前と努力を信じてやったことだ。しかし、同じアサヒビールの同じブランドなのに味が違っていたのだ。私はまずこれの解消が品質だと思った。「俺のビールは一番だ」という工場長に任せると良いビールが出来てもスーパードライのようなブランドはできない。一生懸命だから、精魂を込めて作ったからといってそれで顧客の視線になるとは限らない。

デジタルとアナログの相関関係

アサヒビールでは全国のマーケティング状況と販売状況が素早くデータで見えるような仕組みを持っている。販売結果のPOSデータではなく、顧客の反応や活動などのプロセスのデータをいち早く経営に活かすもので大変に効果的だ。しかし、データには温もりがない。販売の現場に行き、積んでいる商品とその傍らで汗をかいている人の姿をみると心に響くものがある。これがアナログの世界だ。脳ではなく心で分かるものである。デジタルで表現する全体像を心で理解するためにアナログが必要である。アナログが属人的にならないためにデジタルが必要である。デジタルとアナログは対立するものではなく、相互に補完しあい、検証しあうためのものである。

具体的にいうと、飛び込んだ顧客先で聞いた話、見た状況が全体にとって普遍性があるかどうかは、デジタル情報が有効だ。全ての現場をみてから判断するわけもいかないからだ。でも飛び込まないと問題意識も聞くポイントも分からない。現場だけでも情報だけでもバランスがとれない。 (続く)


■2.会社を潰す3つの仕事(1)
株式会社ビー・スタイル 三原邦彦

初めまして、株式会社ビー・スタイルの三原と申します。今年、1月宋さんと知り会って以来、非常に親しくさせて頂いております。どのような事業をしているか簡単に言うと、ホワイトカラーの中でパート職を利用し、戦力化及び生産性を向上することを営みとしています。

宋会長とはホワイトカラーの生産性の向上という、日本企業復活のテーマに共に取り組んでおり、今回メールマガジンにて掲載をさせて頂く事となりました。

販売職や軽作業等は、パート職の利用が進んでおり既に戦力化されていますが、ホワイトカラーにおける利用はほぼ皆無です。非常にびっくりされると思いますが、私どもがコンサルティングに入らせて頂き、最大で48%の人材派遣のコストが削減でき、戦力化したケースがあります。各企業様のサービス実績を平均的に捕らえても30%以上のコスト削減は当たり前、では何故そんなに削減が可能なのか???

秘密は題名にあるとおり、『会社を潰す3つの仕事』にあります。この3つの仕事は、経営者からは全く見えないのです、というより良くやっているとみられることさえあります。

3つの仕事とは、ホワイトカラーに住み着く

(1)やらなくて良い仕事
(2)その人がやらなくて良い仕事
(3)1人分も無い仕事

です。

来る12月2日に、宋さんとのコラボレーションでセミナーを行います。その際のテーマとしてお話しする内容ですが、これからはこれらの仕事をどのように可視化して、生産性を上げるのかが企業のテーマです。

企業は、売上げを伸ばし、コストを下げ、資源を蓄え、さらに売上げを伸ばすことに投資しなければなりません。当たり前だろ!?とお感じになる方もいらっしゃるかも知れませんがこの当たり前が組織の弊害によって進められないのです。次回は、これらの仕事が何故住み着き、人事政策が進みにくい弊害になるのかについてお話をしていきたいと思います。

拙い文章ではありますが、少々連載にお付き合いください。よろしくお願いいたします。


■3.議論の広場

●森本昌義氏から:
(株式会社ベネッセコーポレーション代表取締役社長兼COO)

ベネッセの森本です。今朝から岡山に来ていまして、ちょっと時間が有りましたので、先日の宋さんと八城さんの対談に関連して、私見を述べさせていただきます。

八城さんが「日本人は情緒的に勝者と敗者をつくることを嫌う」とおっしゃっています。私も同感です。何故、そうなったのかはよくわかりませんが、基本的に「競争」をすることを嫌う、もっとはっきり言えば、本当は「競争」しているのだけれども、それを表に出すのを嫌がる雰囲気があるのだろう、と思います。これをまず改めて、正々堂々とした競争を推奨したいものです。

欧米ではベースに、Max Weberのいうように、Protestantismが資本主義の精神的支柱になっているわけですが、日本はそのような強靭な精神的なより所がないところに資本主義が導入され、市場原理が支配するようになったのです。従って、今、日本人がGlobal Competitionの中でがんばるためには、

(1)「Entry Levelでの平等主義」の徹底を図る、外資規制、外国人規制の廃止、独占禁止法の徹底など
(2)敗者復活戦に参加できるような仕組みを作る、日本は減点法が幅を利かしているが、これを加点法にあらためる、特に企業内人事において
(3)何度も敗者になった人には地域別に慈善的な(あえて社会保障、という言葉を使いません、なぜなら国民の権利みたいにとられかねませんので)救済措置(たとえばアメリカのFood Coupon)を準備する
(4)学校教育で健全なる競争や社会正義について教える――

などを実行して欲しい、と思います。

■4.ソリューションの日本語は何ですか

ソリューションの言葉を聞かない日はない。一夜にして鍋も雑巾もソリューションになる。以前と一つも変わらない不動産の飛び込み営業は突然「ソリューション営業」を言い出す。「ソリューションの日本語の意味は何ですか」と聞かれた営業マンは絶句して、 「ソリューションはソリューション。
日本語です」と答える。

ソリューション営業に最初に取り組んだIBM。その日本IBMのソリューション営業を指揮してきたのが、倉重氏。彼が日本テレコムの社長に就任した時、数千人の経営者が披露宴に駆けつけた。人間的魅力が溢れる同氏の「ソリューション営業」の見解をご一緒に聞いてみませんか。(11月19日 東京で開催します)


■5.特殊論が作りだす壮大なムダ

「うちの業務は特殊だから」「日本は特殊だから」とやたら特殊論を強調したがる人が多い。他を調べて比較した訳でもないのに。特殊論の裏に「だから私は変わらなくてもいい」という心理が見え隠れしている。30年も変わらない日本の営業のあり方は効率の悪さが目立つ。「特殊論」から卒業し、普遍的で科学的なマネージメント思想が求められている。

人情は大事だが、人情を利用して儲けようとすると偽善になる。基本的な人間性を乗り越えて、もうちょっとビジネスの本質に迫ってみませんか。人間味溢れる市原さん(オムロンの副社長)のご見解にご一緒に耳を傾けてみませんか。(12月9日 大阪で開催します)

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