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メールマガジン バックナンバー 第149号(2010.05.28)

2010.05.28(第149号)

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1.お客様が救いです(論長論短 No.116)
2.ピアニスト辻井伸行さんのお母様いつ子さん連載コラム
「親ばか力」が才能を引き出す!(第3回)
才能を引き出す10の法則(前編)


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■1.論長論短 No.116
お客様が救いです

宋 文洲

「心筋梗塞でした。冠動脈3本中、2本が詰まっており、全く血液が流れていない状況でした・・・」

これは私がソフトブレーンの秋山前社長から受け取ったメールの一部でした。
この二日前、私が彼に心臓病の権威の先生を紹介したばかりでした。

その日の朝、私は1ヶ月ぶりに東京に来て日本橋のソフトブレーン本社に寄りました。ユーザー会を近所で開催中だと聞いて、急に皆さんに会いたくなって5分間のご挨拶をすることにしました。経営していないとはいえ、時々無性にお客様が恋しくなります。

感謝の言葉を述べた後、会場に居た秋山さんとちょっと雑談しましたが、表情の疲れと動きの鈍さを感じました。短気ですので次の約束に向かうタクシーからすぐ秋山さんに電話しました。久しぶりに会うお客さんの前ですから、その疲れを見せないように前日から体調を整えるべきだとアドバイスしました。

夕方にもう一度会社を寄る機会がありました。秋山さんを会議室に誘って「何か事情でもあるのですか」と率直に聞きました。「宋さんは鋭い。実はここ1、2年、時々胸が痛み、体がしんどい」と打ち明けてくれました。

「検査しましたか」と聞くと、「定期健康診断のほかに近所の総合病院に胸の検査を2回も依頼しました。問題がないと言われました」とのことでした。

私は納得しませんでした。秋山さんは大変我慢強い人だと知っていただけにその痛みはきっと相当なものだと思いました。それでも問題がないというのはおかしいと思いました。過去のコンサルタントとしての経験において、実際に急性心筋梗塞で役員を亡くしたお客様のことを思い出して急に不安になりました。

「病気は人脈で治る」という言葉を思い出し、多くの名医を知っている友人(古いお客様)に電話しました。症状と心配をお伝えしてその場で心臓病の権威の先生を紹介していただき、翌日1時の診察スケジュールを押さえていただきました。

その翌日3時、秋山さんからの電話があり私はびっくりしました。
「今日は帰してもらえません。妻を呼ぶようにと医師に言われました」と。
心配は心配でしたが、まさか緊急性があるとは思いませんでした。「生きているほうが奇跡」と先生に言われたそうです。

もし、あの日にユーザー会がなかったら、私が会場に行くこともなく秋山さんの不自然さに気付くこともなかったでしょう。もし、お客様の実例を知らなければ私もそんな危機感を持たなかったでしょう。もし、私に古いお客様の友人がいなければあの数分間で名医に出会う機会もなかったでしょう。

「お客様が救いです」。昔もよくこの言葉を言いましたが、それはお客様が居れば経済的困難があっても会社は必ず救われるという意味でした。この経験をしてその意味も急に変わりました。お客様は人生も救ってくださるのです。

冒頭のメールは無事に手術を終えた秋山さんからのものです。その時、私はちょうど北京に向かう飛行機に乗り込む時でした。「お客様が救いです」。私はこの言葉をかみ締めながら安堵感と感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。

P.S.
医師のアドバイスもあって秋山さんはしばらく重責の立場から離れます。
以下は本人の公開文章です。

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お客様、株主の皆様へ

秋山 真咲

皆様には、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
また、平素より格別のご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。

今回、皆様にご報告がございます。

以前よりお客様先へ伺う際の歩行時や講演前など、ちょっとしたことで、胸が締め付けられるような痛みがありました。

創業者である宋が、私の異常に気がつき、心臓病の権威に一度検査してもらえるよう、ある方を通じて紹介してくれました。

始めは、検査だけで終わると思っていましたが、なんとそのまま入院、手術する運びとなりました。

心臓には3本の動脈があるそうですが、私の場合は2本動脈が詰まっておりました。心筋梗塞だった訳ですから、今から思えば生きているのも不思議なぐらいです。

後でドクターから教えていただいたのですが、残った動脈の毛細血管が発達していたことにより、心電図では異常値が現われない特殊な状況だったそうです。

皆様へは一刻も早くお知らせすべきと思いましたが、今後の経営における方向性を示せてからと思い、本日に至ったことを深くお詫び申しあげます。

本日より専務取締役である豊田が代表取締役を務めさせていただき、8月の臨時株主総会をもって、ソフトブレーン・フィールド社の木名瀬が新たに取締役に加わることになります。

最後になりますが、皆様方のご健康・ご多幸を心から祈念いたします。

(終わり)

今回の論長論短へのご意見はこちらへ↓
http://www.soubunshu.com/article/151263544.html


■2.ピアニスト辻井伸行さんのお母様いつ子さん連載コラム
「親ばか力」が才能を引き出す!(第3回)
才能を引き出す10の法則(前編)

辻井いつ子

前回は、私が息子、伸行を育てた経験から見出した「親ばか力」についてお話しさせていただきました。今日は、この「親ばか力」で「才能を引き出す法則」を10個、ご紹介したいと思います。これらの法則は、あくまで子育てを通して得たものなので、厳しいビジネスの現場でどれだけ通用するのか、まったく自信がありません。ただ、以下の文章の「親」を「上司」に、「子ども」を「部下・スタッフ」と置き換えて読まれてみても、面白いかもしれません。気楽な気持ちで楽しく読んでいただければ幸いです。

1.子どもの可能性を信じる
わが子には引き出されることを待っている大きな可能性が必ずある、と強く信じる。
子どもの「ダメな姿」に惑わされてはいけません。
「もしかしたら天才かも」と思う親ばかであり続ける強さを持ちましょう。

よく「寝返りゴロゴロ6カ月、ハイハイ8カ月」と言われるように、親は日々変化する子どもを見て成長を実感するものですが、伸行はとてもゆっくりとした成長でした。
私の言葉にようやく反応を示すようになったのが1歳7カ月の頃。
2歳の誕生日を迎えてもまだ言葉が出ませんでした。

そして、伸行が2歳3カ月で迎えたクリスマスの夜、「事件」が起きました。
私が口ずさんでいた「ジングル・ベル」に合わせて、突然、伸行がおもちゃのピアノでメロディを弾き始めたのです。
まだ話すこともできない赤ちゃんが両手を使って演奏している!私は驚き、大喜びしました。

伸行は「才能の芽」を芽吹かせたのです。この子が、この子らしく生きていけるように!私は伸行の可能性を信じて、この子の中にある音楽の才能を引き出していこうと決心しました。私はこの時のことを思い出すにつけ、「子どもの才能を信じる」こと、つまり子どもには必ず大きな可能性があると強く信じ、あきらめないことが大切なのだと思うのです。

2.よく観察し、才能を発見する
子どもをよく観察しましょう。そして、わずかな反応や変化を見逃さず、興味や関心の対象を見つけてください。あまり思いこまないで、いろいろな可能性をさぐってみましょう。

3.始めるのに「早すぎる」はない
子どもの興味や関心の対象を見つけたら、さっそくやりたいことをサポートしてあげましょう。子どもの「やる気」をふくらませてあげるのです。その時、子どもと一緒に親もやってみると、いろいろな発見があります。

4.思いっきりほめる、抱きしめる
ひとつでもよいところを発見したら、たくさんほめてください。愛情を込めて抱きしめられた子どもは達成感を味わうことができ、その積み重ねによって自信が生まれます。

今回は、「10の法則」のうち、4つまでを説明させていただきました。続きにつきましては、次回ご紹介させていただきます。もしよろしければ、『親ばか力――子どもの才能を引き出す10の法則』 http://www.amazon.co.jp/gp/product/4776205939 もお読みくださると幸いです。

※子育てに悩む意見交換をするサイト「辻井いつ子の子育て広場」http://kosodate-hiroba.net/ を開設しています。ご興味がありましたら、ぜひご覧ください。
また、近々テレビで伸行が取り上げられますので、よろしければこちらもご覧ください。

■シリーズ 音楽のチカラ
「世界に響け 僕の音色〜ピアニスト・辻井伸行21歳の挑戦〜」
(NHK総合)5月28日(金)22:00〜22:43放送

■「こころの遺伝子」(NHK総合)6月7日(月)22:00〜放送

(終わり)

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