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メールマガジン バックナンバー 第9号(2004.9.21)

2004.9.21(第9号)

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1.巨匠漱石のお孫さんから面白い話
2.宋文洲の取材レポート「パワードコム 中根滋氏」(最終回)
3.編集部からのご案内
・営業の本質
・責任逃れの成果主義
・中小企業成長の「鍵」はやっぱり営業だ!


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■1.巨匠漱石のお孫さんから面白い話

夏目房之介さんは漫画家であり、漫画評論家でもあります。彼の漫画評論は祖父・夏目漱石の文学評論のように独創的でかつおもしろい。

実は彼の社会評論も大変独特な視点を持っています。夏目漱石は世界的文豪として中国でも広く知られていますが、まさに巨匠のお孫さんと友人になれるとは思いませんでした。

先日、久しぶりに彼と銀座でお昼を食べました。その時のさり気ない会話を皆さまにご紹介します。聞き流してください。


管理者はなぜ偉そうにするのか

(宋)お久しぶりです。

(夏目氏)本当ですね。お互い、色々と変わりましたね。

(宋)最近、経営者も本当に変わりました。

(夏目氏)じゃ、企業はもっと早く変わってもいいのでは。

(宋)いいえ、組織はなかなか変わらない。特に管理職は堅いね。革新的な経営者ほど気さくで謙虚ですが、中間管理職の中に妙に偉そうな人が多いですね。

(夏目氏)そういうのは、マンションの管理人と同じです。偉そうにしている管理人が多いのです。いいマンションほどそうです。

(宋)じゃ、良い会社ほど偉そうにしている管理職が多いのですね。なぜですか。

(夏目氏)管理する人は他人のモノを管理しているうちに管理対象が自分のモノ、自分のテリトリーだと勘違いする癖があります。自分のテリトリーが偉いと自分も偉い気分になってしまいます。

(宋)そういえば、高級車のセールスマンがブランド品を愛用し、金持ち以外の人を蔑視する傾向があると聞いたことがあります。

(夏目氏)人間も動物ですから仕方がない部分があります。

(宋)しかし、なぜ本当の偉い人(主人)は偉くせず、取り巻き(管理人)が偉そうにするのでしょうか。

(夏目氏)本当の偉い人は自分で苦労して成功した人達です。彼らは成功までにたくさん失敗を繰り返し、綺麗でない部分をよく知っているからです。

「凄いですね」と言われても「失敗もあった。惨めな思いもした」と心の内でわかっているからです。これらを乗り越えた経験が自信と謙虚さに繋がります。

異なるものを楽しむ

(宋)昔、夏目さんが私を取材するために来られましたが、気が付いたら私の方があなたに「取材」していました。私の方が質問し、メモを取っていました。これは大変珍しいケースです。いろいろな問題を大変新鮮な切り口で解説する夏目さんがそこに居ました。

お世辞でもなんでもないです。あなたがあの夏目漱石さんのお孫さんであることは後で分かりました。

(夏目氏)僕も宋さんが面白いと思いました。全然違う発想をするから面白くてたまりません。

(宋)古い組織では異なる発想を持つ人のことを「変り者」といいます。一旦変り者に思われたら、ほとんど出世コースから外れます。

(夏目氏)異なるものが楽しいのになぜ皆が嫌がるのでしょうかね。

(宋)私があなたに聞きたいくらいですよ。答えが出ないからやめましょう。


■2.宋文洲の取材レポート「パワードコム 中根滋氏」(最終回)

戦略的ビジネスモデリング

GEの現トップであるジェフ・インメルトがいいことを言っている。もっと社内利益を顧客にシフトすべきだと。

シフトした利益はやがてブーメランのように帰ってくる。利益が帰ってくる間の期間においては経営者の忍耐と株主の理解が必要である。

株式市場には短期利益を求める一般市民の投資と、中長期利益を待つ戦略投資がある。資本には良し悪しはないが、資本の性格やルーツによってビジネスの運命が決まる時代に突入していると思う。条件と場合によっては、株式公開は必ずしも賢い選択とは限らない。

価値の定義

日本人は説明し難いこと、100%受け入れ難いことをローマ字とカタカナで表現し続ける。はっきり定義しないで解釈に幅を持たせたい時にカタカナをうまく使っている。

組織間も人間同士も揺らぎのない共通の価値体系を作るべきである。赤とは何か、東とはどこかという具体的でブレのない統一基準である。

組織と個人が共有するモラルと倫理の基準である。牛肉偽造、欠陥隠蔽などは顧客満足を知らない人がやったことではない。

企業や個人が、絶対的に普遍的に守る価値体系(Value System)がないからである。

私が理解している顧客価値は商品価値、営業価値とサービス価値によって構成される。マスターインデックスのデタラメなデータ・ベースは使いものにならない。会社も同じだ。
(完)


■3.編集部からのご案内

・「営業の本質」:一橋大学・野中先生らが講演

軽食店がオープンしている間は「営業中」という。人さまの都合を無視して飛び込みセールスをする人のことも「営業マン」と呼ぶ。営業は「業を営む」と書くが、現代企業における営業の本質はいったい何だろうか。

ベストセラー「イノベーションの本質」の著者でビジネス界の広い支持を集める野中郁次郎先生(一橋大学教授)が営業の本質について語る。

「足で稼ぐ」のではなく「足で考える」と、独特な発想で東芝の営業を引っ張ってきた中川惇さん(前東芝副社長)が科学的営業の重要性を熱弁する。

製造業で先進国になった日本は重い販管費に次の成長が抑制されている今こそ、豪華な講師陣を動員してこの課題の解決策に迫りたい。

・「責任逃れの成果主義」:マイクロソフトソリューションフォーラム(TrackB)

成果主義が流行っている世の中。リーダーが結果責任から逃れ、部分責任の部下に結果責任を押し付ける。気付いたら成果主義が結果主義に摩り替えられている。

営業社員の成果は売上ではない。売れるプロセスへの寄与である。そのプロセスを設計・管理できないマネージャーの下ではそもそも本当の成果主義はあり得ない。「結果には原因がある。その原因こそ成果である」。

・「中小企業成長の『鍵』はやっぱり営業だ!」:中小の営業を助ける専門サービスが始動

「商品さえよければ売れる」→いいえ。悪い商品を作るつもりは誰にもない。同じ商品でも売れる会社と売れない会社がある。

「ノルマを与えて結果で評価するしかない。」→いいえ。ノルマがきついと社員は辞める。結果は担当顧客と担当商品などで変わる。

「大丈夫、日報を書かせているから。」→いいえ。文章の日報は言い訳だらけ。文章の長い人に売れない人が多い。

売れるには売れるための科学があり、売れるための仕組みがある。

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