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宋文洲のメールマガジンバックナンバー第286号(2015.10.16)

中国人がTPPを歓迎する理由

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1.中国人がTPPを歓迎する理由(論長論短 No.253)
2.窮地からの脱出
  (オプティム菅谷社長の連載「ぼくらの地球規模イノベーション戦略」 第5回)

3.宋TV出演のお知らせ(読売テレビ「そこまで言って委員会NP」)

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■1.論長論短 No.253

中国人がTPPを歓迎する理由
宋 文洲

まだまだ満足するには程遠いのですが、今年に入って北京の空気がだいぶ良くなりました。排気ガスの規制や汚染処理の強化などが急に効果を上げたのではなく、景気の悪化が空気を良くしてくれたのです。

しかし、この国慶節の連休では、中国の観光地の混雑ぶりは例年以上でしたし、日本への観光客も減るどころか、増える一方です。不況やバブル崩壊だけでは説明できない現象は他にもたくさんあります。中国経済はやっと輸出、投資と製造に偏る構造からの変革に差し掛かったのです。

私がTPPを歓迎する理由もここにあります。中国の輸出依存体質を直すには、付加価値の低い製造業をいったん淘汰させるしか方法がないからです。
しかし、いくら中央政府がそれを訴えても地方政府が雇用と税収を守るためにどうしても守ってしまうのです。この結果、中国は世界の工場となり、世界のゴミ捨て場になったのです。

世銀のデータによると2011年から2013年の3年間に中国で使われたセメントは66億トンで、アメリカが20世紀に使った45トンの1.5倍です!この消費急増は鉄鋼、アルミ、石油などにも表れ、中国の環境を著しく破壊し、中国製品のコストを上げました。長期的見れば中国自体を壊しているのです。

オバマがTPPを推し進める理由の一つは貿易ルールを中国に作らせたくないというのですが、日米の一部のタカ派はこれで中国経済を封じ込めるというのです。
TPPを通すための言い訳か本音かはわかりませんが、中国にしてみればTPPは悪いことではありません。現に中国政府が「TPPは重要な貿易協定の一つで世界経済に貢献してほしい」と評価したのです。

私は昔から日本がもっと他国とのFTA協定を進めるべきだと主張してきました。
ASEANとのFTAが遅れ、日中韓FTAに遅れた結果、日本はアジアで最も自由貿易に遅れた国になってしまいました。今回の米国主導のTPPに参加すれば一気に溜まった宿題が片付くのでとてもよいことです。

しかし、我々経営者によるTPPへの過剰期待は禁物です。収益を自動的に上げてくれる貿易協定が存在するほど世界は甘くありません。得する会社もあれば損する会社もあるでしょう。活かすかどうかはあくまでも個々の問題です。

政治家や政府に経済の構造改革を期待するのは男に妊娠を期待するようなものです。
市場開放こそ日本に真の構造改革を促すに違いありません。我々中国人が少し豊かになれたのは政府が何かをしてくれたからではありません。
単純に中国市場を世界に開放してきたからです。

TPPが成功した場合、中国がそれに参加してもしなくてもその基準に則したさらなる開放をせざるを得ないのです。現に中国は既にTPP参加国の大半とFTAを締結済みです。いかなる経済のグローバル化に対しても中国の民間企業や中国民衆はわくわくしているのです。

TPPによって中国を封殺できると考える人もいますが、日本にはそんなことを考える余裕がありません。ドルでみれば日本は1995年からGDPは変わっていません。
安倍政権以降むしろ下がったのです。こんな国は他にありません。

日本の一番の貿易相手、すでに日本の2倍以上になった中国経済を封じ込むような、無駄なことを考えるよりもどうやって中国市場で儲かるかを考えるほうが前向きです。中国を封鎖できる国は世界にただ一つしか存在しません。
それは中国です。

P.S.
前回の宋メールはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。
個人攻撃や差別用語さえなければ全部掲載するのが宋メールの方針です。
宋文洲の偏見と独断とバランスをとるためにもぜひ皆様、コメントもご覧ください。
http://www.soubunshu.com/article/427050476.html#comment

ところで、皆さん、当の顧客のインドネシア側がどう見ているか気になりませんか?
なんとインドネシア新聞の日本語版に特集がありました。ぜひぜひご覧ください。
ちなみに宋メールはこの記事を見ずに書かれたものです。
http://indonesiashimbun.com/society/media-jepang-kereta-cepat-jakarta-bandun.html

(終わり)

今回の論長論短へのご意見はこちらへ↓
http://www.soubunshu.com/article/427886881.html
※いただいたご意見は自動的にコメントに掲載されます。
名前も掲載されますので、問題がある場合はペンネームをご入力ください。
また、次回以降の宋メールでご意見を掲載させていただく可能性がありますので
ご了承お願い致します。

宋のTwitterはこちら↓
http://twitter.com/sohbunshu

今までの論長論短はこちら↓
http://www.softbrain.co.jp/mailmaga/list.html

■2.オプティム菅谷社長の連載「ぼくらの地球規模イノベーション戦略」 第5回

窮地からの脱出
菅谷 俊二

前回のメルマガでは、サポートテクノロジーへの疾走とオプティム倒産の危機のお話をさせていただきました。今回は、窮地からの脱出についてのお話をさせてください。

会社の預金残高がついに37万円というところまで来て、いよいよ倒産してしまう、というところまできていました。しかも、悪いことは重なるものです。
その頃、徳田(創業メンバーの1人)が担当していた飲食店が倒産してしまい、以前やっていたその飲食店のサイト制作や運営の売上も回収できなくなってしまいました。

親に借りたり、なけなしの貯金をすべてはたいたお金で、その場しのぎに返済したりしましたが、もうどうにもならんと言うのはこういう状態なのだと、あと少しこの状況が長引けば確実に倒産だというところまで追い込まれていました。

自他ともに認める楽天家の私もさすがにやばいぞと思うようになりました。
その頃にはスタッフが15人程度いたのですが、もうスタッフに支払う給料もありません。仕方ないので皆に給料を下げてもらって支払うというような、もうギリギリの毎日でした。

それなのにスタッフは文句も言わずに毎日徹夜のような日々を頑張ってくれました。
むしろ、この危機をみんなでなんとか乗り切ってやろうと結束力が増していったようにも感じました。奥村(開発メンバー)などは、オプティムの状況を知り、多くもないその給料を、もっと下げてくれと言ってくれ、私は何て答えていいやら申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

そんなある日、NTT東日本の古賀さんが訪ねてきてくださったのです。たまたまミーティングの前に時間が空いたからお茶しようと訪ねてきてくださいました。
今思い出してもそれは奇跡的なタイミングでした。最近はどうだという話が出たので思い切って、来月には資金が尽き会社が潰れそうですと正直にお話ししました。すると、古賀さんの言葉は私にとって驚くべきものでした。

「それは大変だ。NTT東日本が知らず知らずの間に迷惑を掛けていて申し訳ない。」
とおっしゃっていただき、契約締結に向けてすぐに動いてくださったのです。
NTT東日本さんの社内ではすごいスピードで検討を行なっていただけました。

もちろん特例中の特例の短期間での契約締結ということなので何点かの条件は付きましたが、なんと翌月には初期費用の一部を振り込んでくださいました。
オプティムが、今、存在できているのは古賀さんとNTT東日本さんのおかげです。
本当に感謝しています。

そして、ついに製品は完成します。こうして完成した製品は「フレッツかんたんセットアップツール」、「診断復旧ツール」として、NTT東日本、西日本のフレッツを利用しているすべての利用者にCD-ROMにして配布されました。
累計で1000万枚程度は配布されたとのことです。

また、遠隔パソコン教室「manaboo-」は月500円払えば何度でもパソコンの設定や周辺機器の操作を教えてもらえるサポートサービス「フレッツリモートサポートサービス」へと生まれ変わり、こちらも最大で約400万人のユーザーを抱える大ヒット商品となりました。

次回、新たな挑戦についてのご紹介させていただきます。

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2015年10月15日に、オプティムの東証一部への市場変更承認を発表させていただきました。
昨年2014年10月22日の東証マザーズ上場から、東証の規程上最短の1年、2015年10月22日での東証一部上場となります!
↓発表内容はこちら
http://www.optim.co.jp/irdocs/5J2rhj4a9hpQ.pdf(PDFが開きます)
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(つづく)

オプティム ホームページ
http://www.optim.co.jp/
著書:ぼくらの地球規模イノベーション戦略
http://www.amazon.co.jp/dp/4478083754

(終わり)


■3.宋TV出演のお知らせ

2015年10月18日(日)13:30~15:00
読売テレビ「そこまで言って委員会NP」
http://www.ytv.co.jp/iinkai/
※首都圏では放送されません。
またエリアによっては放送時間が異なりますのでご注意ください。

放送エリア:http://www.ytv.co.jp/iinkai/area/

(終わり)

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